キャリアについて考える理由

「変化の激しい時代」とは

キャリア形成に必要とされているのが、変化の激しい時代に対応できる能力を積み上げていくこととされています。変化の激しい時代とは、現代に限ったことではなく社会の流れそのものをいうのです。

コロナ禍で加速したのが、ICT化による技術革新やグローバル化、雇用の面において年功序列制度の廃止や終身雇用制度の崩壊などが挙げられます。教育現場ではオンライン授業が盛んに行われ、自学自習のできない生徒・学生の存在が露呈し、これまでの学校教育が児童生徒に対して平等に学習の機会を与えてきたことが再認識されました。企業では人工知能やロボット工学を取り入れたデジタル機器に対応できない中高年者が早期退職を余儀なくされるケースも目立ちました。学校・企業はそれぞれの役割を果たして貢献できる能力を持つ人を育てることに注力し、個人へキャリア形成を求めるようになってきているのです。個人は自律的に学びスキルアップをし続ける必要があり、一個人としてのキャリアが非常に重要となります。


キャリア形成について

親世代とは異なり、長期の安定的な雇用が保障されない時代へと変化しているが、働き方が多様にあり選択肢が豊富にあることは働く人にとってはメリットと捉えることもできます。主体的にキャリアの方向性を見極めるためにキャリア形成が必要となり、そこにキャリアコンサルタントの存在意義を見出すことができます。


「人生100年時代」の揺らぎ

2016年、 ロンドン・ビジネス・スクール の リンダ・グラットン 教授と アンドリュー・スコット教授 が、「人生100年時代」を提唱し、日本では2007年生まれの2人に1人が100歳を超えて生きる時代が到来すると予測しました。これを受けて、厚生労働省では、人生100年時代構想会議において、100年という長い期間をより充実したものにするためには、幼児教育から小・中・高等学校教育、大学教育、更には社会人の学び直しに至るまで、生涯にわたる学習が重要であることを説明しています。高齢者から若者まで、誰一人取り残されることのない社会、全ての国民に活躍の場があり、全ての人が元気に活躍し続け安心して暮らすことのできる社会をつくることが重要な課題となっているのです。

一方で、2024年、アメリカイリノイ大学などのチームが「今世紀中に100歳まで生きる人の割合が女性で15%、男性で5%を超えることはない」との予測を、アメリカの科学誌『ネイチャーエイジング』に発表しました。日本を含む長寿の国でこの30年、平均寿命の延びは鈍化していると説明しました。

このように、研究データも数年の間に塗り替えられていく社会においては、働き方や人生設計をより柔軟に広い視野で考えていくことが必要です。

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キャリアデザイン・ファーム VERY